2008年 04月 08日
旅立つ決意
辺りがあっという間に暗くなり山頂が雨の白いベールに覆われたかと思うや否や、にわかに冷たい雨粒が落ちてきた。
慌てて車まで取って返して雨宿り。
いつもは山が芽吹く頃に遊んでもらう川。
まだ早いかなと思いつつも、遠くはるばる来てしまった。
モノクロの空が恨めしい。
幸いにも程なく雨は止み、ラインクリーニングがてら14番のクロカワゲラを瀬に放つ。
ぴょん!なんだ、出るじゃないか。
カゲロウもちらほらと出始めてにわかに川が活気付き、ザラ瀬の石裏、波頭、ちょっとしたスジを叩くと簡単にぽんぽん釣れて来る。
水温は8度とやや低めながらまだ雪代の気配も無く、どうやら川の中は春めいてるようだ。
こんな時はフックやら新しいパターンやら色々試す絶好のチャンス。
早速とっかえひっかえピョン!ぱしゃん!!
たーのし~い!!!
そんな楽しい時間はあっという間に過ぎ、これがラストと決めた1匹。
なんと、ヒカリだ。
思いもよらずこの時期こんな山奥でヒカリに出会う事が出来た。
銀色に光り輝くボディ、深緑色の背中、ガラス細工のような胸ビレ。
そして黄金に縁取られたその瞳の奥は海に旅立つ決意に満ちていた。
しかしもう帰る時間。
ちょっぴり名残惜しくも嬉しい気分で川を後にする事が出来た。
数日後、カミさんを連れての再釣行。
流石に気配は薄くなってしまっていたものの、楽しくタップリ釣れて大満足のご様子。
やれやれ、まずは一安心なのだった。
by koubouquest
| 2008-04-08 13:10